《MUMEI》 「一緒に来てよ」 「何故君に僕が従わなければならない?」 「嫌なの?」 「少なくとも‥僕は君との関係は特に無い筈だけど」 「一応あたし、サクヤによるとあんたの住んでた内裏に行ってたらしいけど?」 「──その話はともかく‥変わっているな、君も‥」 「別に、あたしが菜畑と行きたい訳じゃないよ」 「‥悪いが、君達と一緒に行くつもりは無い」 「──いいの?」 「‥何‥?」 「あんた、ほんとはサクヤの事──」 「それはまだ分からない」 「焦れったいなぁ‥」 「とにかく、おやつ探しは君達二人で行ってくれ」 「後で来たいって言っても知らないからね?」 「──心配には及ばない」 菜畑君は、ちらっと私を見てから‥廊下を歩いて行ってしまった。 前へ |次へ |
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