《MUMEI》

「スイマセンッ、お嬢様お待たせ致し‥‥‥」

「‥待ったわうんざりする位‥」

「申し訳ございませんっ‥、ぁ‥‥‥あの、紅茶──お持ち致しました」

「‥‥‥レモンティーにしてや」

「ぇ」

「‥はよ」

「ハイッ‥畏まりましたっ‥」





先週はミルクティー(失敗して何とかごまかしたんだけど‥)だったから今日はストレートで行こうかと思ったら違ったぁぁ‥。





「──スイマセンッ、レモン余ってますかっ!?」

「レモン‥? 余ってるけど──」

「お借りしまっす☆」

「借りるというより、貰う、だよね、それ──」

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