《MUMEI》
ケジメ
マミ「お母さんだ!」

信之「えっ!」

マミ「もしもし」

「うん」

「うん」

「違うよ…」

「うん…」

「彼氏の、家…」

「うん」

「えっ!」

「だって」

「はい…」

「はい…」

電話が終わった

マミ「ごめん…帰って来いって…」

信之「仕方ないよ、ね」

マミ「…連れて来いって…」

信之「えっ!!!俺?!」
マミ「うん…」

マジですかぁ

どうしよう

オドオドだった

マミ「いいよ、上手く言っとくから」

信之「行こう、マミ送るついでだよ」
「ここで逃げたら、先々、障害になる…」

マミ「ごめんね…お母さんに、嘘、付けないから…」
行くしかない

…怖いけど…



マミの家に付いてから気づいた

信之「こんなかっこうじゃ、マズくない?」

マミ「平気よ、」

団地の3階がマミの家だった

父親、いないんだって

深くは聞かなかった



信之「始めまして、信之と言います」

後は

記憶が曖昧だ

完全に、テンパってた

何を話したのか

所々、いや、かなり、曖昧だった

マミ「だから、しばらく一緒に居てみたいの」

母「そう、わかりました」「後は本人達の問題だから、私は口を挟みません」

マミ「お母さん、いい?」
母「避妊だけは、しっかりなさい」

信之「…」

同棲する事になっちゃった
母「信之さん、娘を、頼みますね」

信之「は、はい」

深々と頭を下げるマミの母より
深く、頭を下げた

マミ「待っててね」

えっ、お母さんと二人っきりは…

辛いっす

母「お茶、入れ直しますね」

マミ「お待たせ、行こう」「お母さん、お茶、いいよ」

母「もう、行くの?」
「ゆっくりしてけばいいのに」

マミ「ちょくちょく来るから」
「買い物とかも、あるし」
母「しっかりね、マミ」
「迷惑かけちゃ、ダメよ」
マミ「はーい」



正直、車に戻ってホッとした

信之「記憶とんでるよ、俺…」

マミ「話しが、大袈裟になっちゃったね」
「まさか、泊まっていいなんて、お母さんが言うと思わなかった」

信之「同棲の許可だよね」
マミ「休みの日だけだけどね」

信之「お母さん、一人にさせられないもんね」

マミ「ノブ、やっぱ、優しいね」

マミが手を握ってきた

凄い事になっちゃった

自分でもびっくりだよ

マミ「朝帰りとか、した事あるけど」
「彼氏と一緒なんて言ったの初めて」

信之「心配したんじゃない、お母さん」

マミ「うん…」
「お母さん、前の彼、嫌いだったから…」
「仕事もしないで…ぷらぷらとって…」

信之「…」

マミ「あっ、嫌だよね、こんな話し、ごめん…」

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