《MUMEI》 廊下でのやりとり[そうなのか?] 二人に続いて、俺も忍を見つめた。 忍がエイミーについて知っていたのは聞いたが、会っていたとは知らなかった。 (だとしたら、まずくないか?) 忍の素性が 俺と春日家が何らかの繋がりがあるかもと、気付かれたらまずいと思った。 [いいえ、初対面です。こんな可愛いお嬢さんにそんな事を言われるのは、嬉しいですけど] [か、可愛いだなんて…] 忍の嘘の笑顔とお世辞に素直に反応するエイミー […何か、女慣れしてそうな彼氏だけど、大丈夫?] 本気で俺を心配して、小声で質問してくるアルフ [それより、ゴミ出し行かないと] 俺は、苦笑しながら話題を変えた。 実際、これ以上話し込むと、ゴミ出しに間に合いそうも無かった。 「おはよう、賑やかだね」 「おはようございます」 「おはよう、ユーキ」 「はいはい、おはよう。忍さんと、アルフもね」 そして、俺とエイミーは、屋代さんを追いかけるようにゴミ出しに向かった。 忍とアルフはその後すぐに別れたらしく 俺とエイミーは、誰もいない廊下で別れ、それぞれの部屋に入った。 前へ |次へ |
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