《MUMEI》
序章
私の手の気持ち悪い感覚を感じた。徐々に距離が狭くなっていく。

「怜ちゃん…彼氏いないんだよね?」

「いませんけど。だから何か?」

「お、クールだね。そういうところ俺好きだよ。どぉ?この後どっか二人で行かない?」

耳元でそう囁かれると、腰に手を回された。私の中で何かが切れた。

私は無我夢中で目の前にあるコップを取る………………………

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