《MUMEI》

「見くびってないっす。──本気でかかっていきますから。本気で負かしてみせますから」

「‥ほんなら──」

「?」

「あんたはほんまにあたしのライバルいう訳や」

「ライバル‥?」

「手加減はせぇへん。──覚悟しぃや‥?」

「もうとっくに出来てます☆」

「‥その覚悟、忘れんときや」

「ハイっ」





忘れませんとも☆





忘れたらヤバいっすもん。





お嬢様には負けられないっすから。






「ぁ、もう1杯如何ですか?」

「‥‥‥今度はちゃんとちょっとにしてや‥?」

「ハイっ」

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