《MUMEI》

さっきまで義仲を取り囲んでいた白い特攻服の暴走族たちは、新たに乗り込んできた黒い群衆を見て、慌てはじめた。


「コイツら桜鷲会の仲間だ!!」

「ちくしょうっ!邪魔すんじゃねぇっ!」

「やっちまえ!!」


口々に叫び、一瞬にして校庭は白と黒が入り乱れる。


まるで戦場だった。





争う男どもを見て、




………やっぱり。


わたしは心底がっかりした。


………嫌な予感的中。



増井ってヤツは、義仲を助けにきたんだ。



この抗争を見るかぎり、圧倒的に黒が優勢。



義仲はピンチを切り抜けるだろうな。



あぁ……。


さようなら。

わたしのバラ色の学園ライフ。




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