《MUMEI》

店の人達も、何事かって出て来たけど

ヒロって人が冷静な大人で、騒ぎにはならなかった

イケメンだし、そつない

人だかりが、消えて行った
よかった、騒ぎにならなくて

リオ「ヒロ、ケン酔ってるの?」

ヒロ「あぁ、やけ酒みたい…」

リオ「マナー悪いわね…」
ヒロ「また、女に振られたみたいでさ…」

ケン「うるせー、リオ、やらせろよ」

リオ「うちは、本番しない店よ」

ケン「ホテル、いこうぜ」
リオ「プライベートで?」「ありえないわよ」

ケン「気取るな、風俗女が…」

ヒロ「おい、ケン、いい加減にしろよ!」

ケン「うるせーよ、ヒロ!」
「お前、愛、とやったんだろ!」
「俺が指名してるの知ってて!」

信之「!」

何それ…

ケンは、地べたに座りこみながら、毒はいてた

ヒロ「ごめん、こいつ、連れて行くわ」

抱えられて、連れて行かれるケン

リオ「素面だと、大人しい人なのにね」

信之「酒臭くなかったよ」「それに、まだ、8時前だよ」

リオ「ビールいっぱいで、ああなるみたいよ」

じゃぁ、飲むなよ

言葉にはしなかったけど
迷惑な奴だったなぁ

リオ「ノブ、ありがとうね」

信之「ん、別に、大した事、してないよ」

リオ「いい男、捕まえたね」
「マミ」

えっ?!本名知ってるの?
マミ「…うん…私には、勿体ないくらい…」

リオ「優しい、気の利く男ね、ノブは」

信之「誉め過ぎだよ、俺は、気利かないよ…」

リオ「マミって、呼ばなかったじゃない」
「源氏名に気づいて、そうしたんでしょ」

信之「…俺ら、帰るね」
「ごちそうさま」

「マミ、帰ろう」

マミ「うん…」

リオ「マミ、絶対放しちゃダメだよ、」

マミ「…」

リオ「マミをお願いね」

信之「大丈夫だよ」
「俺がマミを放さないから」

リオ「…うん…」


帰りの車の中

マミは、何も話さなかった
こんなとき、タバコでも吸えればなって
思った

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