《MUMEI》 大団円その1「なぜだ、なぜなんだ…なぜあんたが…あんたが父さんなんだ!」 「運命とは残酷なものなのだよハチ…我々はただ踊らされているにすぎない!」 ハチとビリビリーンの刀が激しく交差する。 その度に火花が飛び散り、二人の皮膚をチリチリと焦がした。 父と息子。 互いに争わなければいけない事実。 なぜこうなった? 避けることはできなかったのか? 全ては必然だったのか? ハチの脳内は、そんな「たられば」ばかりで埋め尽くされた。 「お前は戦うことを選んだ!」 がきぃぃぃぃんっ! 「あんたが長ネギさんを殺した!」 がきぃぃぃぃんっ! 「きっかけにすぎん、選んだのはお前だ、お前自身だ!」 「世迷い言をっっっっっ!」 ハチが右手を勢いよく振り上げた。 「しまっ………」 ビリビリーンの刀は弾かれ、彼の手から放れた。 「うわぁぁぁぁぁ!」 どすり。 ハチの刀は、ビリビリーンの心の臓を貫いていた。 「見事…見事だ、息子、、、よ」 前へ |次へ |
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