《MUMEI》

慌てる彼に顔を近づけると、端を結んで輪っか状にしたネクタイを自分の首にも掛ける。

「な…何してるんですかぁ///」
「キミと…俺の距離を近づたくてね…」

そう言うと彼の腰を持ち上げて俺の上に座らせると、彼自身の重みで深く入っていった。

「あぁぅっ///…いっ…く…ぁ///」

痛みと快感に仰け反ろうにも、首に掛けたネクタイが俺と繋がっているのでそれが出来ないというもどかしさからか、彼の目からは涙が溢れていた。

「んくっ…うぅ///」

涙で濡れている彼の姿も美しい…。

そんな彼を目の前で眺めながら背中を撫でて抱きしめると、ぴったりと密着した胸からはひときわ早い鼓動が伝わってきた。

「か…っや…さんッ///」

すると突然、あきらの腕が俺の背中に廻り、ギュッと強く抱きついてきた。

昨晩、あきらに『日本の48手を試したい!』と言ったら恥ずかしがって拒んできたので、今なら出来るだろうと”首引恋慕 ”というものを試してみたのだ。

だが狙いとは違いラッキーな事に、仰け反るより抱きつく方を選んでくれたらしい。

「おぉ///」
「んんッ…はぁん///」

俺の背中に廻された彼の手がぎこちなく俺にしがみついてくると、甘えるように肩に頭をもたれかからせてきた。

「んぅ……ぅんん///」

彼の心臓の鼓動が伝わるくらい、ピッタリと胸がくっつく。

甘い吐息が俺の首筋をくすぐり、その度にまるで電流が走るようにゾクゾクとした感覚が全身を駆けめぐる。

「あぁ///…可愛いなぁ、あきら」

そう言いながら彼の頭をまるで子供にするように撫でていると、あきらが甘い声を上げながら俺の耳を甘噛みしてきた。

「ん…///」
「んっく…克哉さんも…かっこぃい…ですよぉ///」

そんな可愛い事を言ってくれているアキラにもそろそろ限界が近いのか、すぐ耳のそばで囁くあきらの声がだんだん高くなってきた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫