《MUMEI》

「‥で」

「で?」

「‥いー加減帰れよ」

「ぁ──それは──」

「‥?」

「あは、傘忘れちゃって──止むまで待ってようかな〜なんて──」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「ぁ──大武君も傘忘れちゃったり?」

「‥‥‥来い」

「へ‥‥‥? わぁ‥!?」





間抜けな声。





「ちょッ‥‥‥何するんですか放して下さっ‥」






‥慌ててやがる。





‥つーかマジで軽いなコイツ‥。





引っ張り易いからいいけど‥。






「ぉ‥‥‥ぉぉぉ大武君ッ、何なんですかちょっと‥!?」

「‥うっせーよチビ」

「んなぁ‥ッ」

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