《MUMEI》
美容室
マミに言われた美容室に来た

店員も客も、女ばっかり

場違いだよね

高橋「高橋です、伺ってますから、任せて下さいね」
担当の高橋さん

愛想のいい人だなぁ

少し安心

高橋「シャンプーしますね」

顔にガーゼ乗せられ
後ろに倒された

む、胸が、かすかに、ふれたような…

美容室って、パラダイス

バカな事、考えてる場合じゃない



へぇ〜、高橋さんて、
マミの高校の先輩なんだ

高橋「マミが、彼氏行かせるから、よろしくって言ったのよ」
「びっくりしちゃったぁ」
信之「びっくり?」

高橋「彼氏、見せない、合わせないで、有名なのよ」「マミ」

信之「そうなんですか?」
チョキチョキと、髪を切りながら、世間話しをした

なんかアットホームなお店だなぁ


な、なんか、周りの視線が…

店員さん達が、俺をチラ見してる気がする

高橋「しばらく時間おきますね」
「お飲みものは、何にしますか?」

飲み物出るの?

ラッキー

信之「アイスコーヒー」

高橋「はい、お持ちしますね」

雑誌とコーヒーを持ってきてくれた



「失礼します」
「マッサージ致しますね」
若い女の子だった

「痛かったら、言ってくださいね」

なかなか、気持ちいい

美容室って、いいね



「あのぅ、マミさんの彼氏さんなんですか?」

信之「うん…」

変な質問だなぁ

「マミさんとは、どのくらいお付き合いしてるんですか?

信之「えっ?」

高橋「こら、お客様のプライバシーにふれないの!」
「はぁい、すみません」

マミ、常連なんだなぁ、この店



いつの間にか、うとうとと
マッサージ、上手だったなぁ

首が気持ちいいや

高橋「お待たせしました」「髪、流しますね」


出来上がってびっくり

これ、俺?

雰囲気、変わるなぁ

髪型と色で

マミと同じような、薄く艶やかな、茶色になってた

暗い部屋だと、黒髪に見えるかも

軽くオデコ出て

なんか、キザっぽくも見えるなぁ

信之「プロは凄いなぁ」
「イメージ、変わるなぁ」
高橋「マミに、言われた通りにカットしただけですよ」

マミが?

高橋「ホントは、切らせたくなかったみたいよ、マミ」

高橋さんが小声で言った

信之「?」

高橋「目立つようになると、変な女がちょっかい出してくるからって」

へっ?…

ないない、そんな事

高橋「マミ、意外と、嫉妬深いのね」



店を出た

美容室、初体験だったけど、悪くないなぁ

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