《MUMEI》

 きっと、そうだ。




 だからたぶん、この先の未来──ずっと後になってからも、また巡り会えるはず。





「サクヤ──ここに花摘みに来てたんだよね」

「うん──でもなかなか売れなくて」

「でもここにいたから、コノハ様と会えたんだし──良かったんじゃない?」

「──うん、そうだね」





 良かったんだ。




 だって──黄羽様に出会えたんだから。




 ──私は、幸せだから。

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