《MUMEI》

「で、これを更にまた2つに切って──」

「‥どんな手品やねんそれ‥」

「どれが宜しいですか?」

「‥ぇ」

「この4枚の中から、お好きなのを選んで下さい」

「‥‥‥‥‥‥‥」





お嬢様、

4枚をひたすら睨む。





「‥ほなこれ」

「宜しいですね?」

「‥クイズ番組かいな」

「ぇ、そっすか?」

「‥ええから続けて」

「ぁ‥‥‥ハイっ。では、お嬢様はそれをお持ちになってて下さいね──」

「‥ほんまに手品出来るんか‥?」

「もッ‥勿論っす‥」





‥絶対失敗出来ねぇぇッ‥。

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