《MUMEI》
小野崎 千影というひと
.




昼休み−−−−。


わたしは学食で、頭を抱えながら、ひとり、くやしがっていた。


もちろん、このまえ義仲にバカにされたことを思い出して。



……ちっくしょー!!


義仲めぇっ!?

いつか絶対、ギャフンと言わせてやる!!



復讐の炎をメラメラと燃やしていると。



「片倉さん?」



声をかけられた。

振り返ると、そこには同じクラスの小野崎 千影が、特盛ラーメンを載せたトレーを持って、立っていた。


千影は175pの、すらりとした長身美女で、学年でも有名人だった。

キリッとした切れ長の目に、肩下までの黒のストレートヘアー。パッと見キツそうな、男前美人。

運動神経がバツグンで、確かバレー部のアタッカーだと聞いていた。


そしてなにより、



………………胸がデカイ。



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