《MUMEI》
Deutsch Unterricht.ドイツ語レッスン。
  
「アインシュ ちゅヴァイ どゥライ フィアー フニュンフゥ〜♪」
「アインス ちゅヴァイ ドゥライ フィアー ふにゅ…」
「くるみと同じように発音しなくていいぞ」

休日の今日は、くるみちゃんを抱っこしながら克哉さんにドイツ語を教えてもらっていた。

「数字は日本語のように変化する助数詞が無いから簡単だぞ」
「でもコレ…何で後ろの数字と前の数字が逆になってるんですか…」

十三という数字を言う場合。

日本だと数字を見た並び通りに”じゅうさん”と言うのだけど、ドイツ語では十というツェーン(zehn)と三というドゥライ(drei)を逆さまにして”ドゥライツェーン”と言ったりする。

「三と十って言ってるんですかね…ややっこしい…」
「三桁で三百二十一だと”ドゥライフンデァトゥ アインス ツヴァンツィッヒ(三百と一と二十)”だな」
「何て言ってんですか?」
「四桁になると四千三百二十一で”フィァタウンゼント ドゥライフンデァトゥ アインス ツヴァンツィッヒ(四千と三百と一と二十) ”だ」
「えぇーι」

克哉さんは分かりにくければ十桁の前に「うんとぉ…」と一旦考える言葉を入れればいいと教えてくれた。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = =

「この…変な文字はどう言うんですか?」

そう言うとあきらは、”a・o・u”の上に” ¨ ”が付いた文字を指さした。

「コレは”ウムラウト”という文字でaはエ、oはオェ、uウィだ」
「エ…おぇっ?」
「そう、uはウの口でイと言うんだ」
「うっ…ウ…ぃ…」

なかなか発音できないアキラに上手に言わせる方法が無いか考えて、ちょっとした事を思い出した。

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