《MUMEI》

ヒロ「準備出来たよ」
「もう、肉焼く?」

何かやってると思ったら

ヒロ、準備してやがった

マミ「…」

ヒロ「ノブ君、俺と少し、話し、しないか?」

マミがオロオロした

信之「しょうがねーな」
「マミが、リオと仲良しなら、まったく話さない訳にもいかないもんな」

マミ「ノブ…」

信之「マミ、 リオ、そのうちわかってくれるよ、」
「リオは、マミを大切な友達だから、泣いたんだよ」
マミ「うん…」

ヒロ「ノブ君、何飲む、ビールでいいの?」

信之「ヒロ、俺の事、呼び捨てでいいよ」
「俺も、ヒロって呼ぶから」
「目上だけどね、」
「いいかい?」

ヒロ「OKだよ、ノブ」

「みんな、テーブルに着いてよ」


変な事になった

ヒロ「乾杯って、雰囲気じゃないよね」

信之「ヒロとリオの結婚に、乾杯」

グラスを掲げた

ヒロ「ありがとう、ノブ」

空気が重かった

女子は、硬く口を閉ざしたままだった

ヒロ「ノブ、」
「俺は、悪い事したとは思ってないよ」

「マミの事」

信之「うん」

ヒロ「謝る気もない」

信之「謝られても、困る」
ヒロ「うん、」
「言葉、選ばないで言うけど」
「マミを乱暴には、してないよ」

信之「それも、どっちでもいい…」

ヒロ「じゃあ、何が気に入らないんだ?」

信之「気に入らないとかじゃないよ」
「ヒロに、何かあるわけじゃない」

ヒロ「そっか、」
「なら、いずれ、仲良く出来るか?」
「俺とお前は?」

信之「…んー…」
「今は、ちょっと、ヘビーだなぁ」

ヒロ「…」

信之「先は、先、」
「俺が勝手に、嫉妬してるだけだから」
「誰も悪くないし」
「まぁ、俺の問題なんだろうけど…」

「俺、不器用だから」
「簡単にスイッチ入らないから」

ヒロ「…ノブ、女遊びした事ないの?」

信之「一人、遊んだような女、居るよ」
「綺麗な遊び方じゃ、なかったけどね」

ヒロ「一人?」

マミ「ノブは、見かけとちょっと違うのよ」

ヒロ「……」


ヒロ「まいったな…」
「理解、出来たよ」

リオ「ヒロ?…」

ヒロ「そっか…」
「リオが悪いな…」

リオ「私が、悪い?」

ヒロ「うん、ノブを理解していなかった…」

リオ「…」

マミ「…」

ヒロ「けど、誰も、思わないだろうなぁ」
「ノブ、
モテるだろうに…」

信之「俺、見掛け倒しなんですよ」

リオ「…」

ヒロ「リオ、」
「ノブは、まだピュアなんだよ」
「昔の俺達みたいにさ」

「だから、今は、きっと、ノブの中で、葛藤が凄くあって」
「マミは、それを、くんでるんだ」

「俺達には、出来なかった事だよ…」

リオ「…」

ヒロ「ノブ、」
「俺とリオは、昔付き合ってたんだ」

「別れてからも、変な付き合い続いてさ…」

「ようやく、ゴールインになったんだ」

「凄く、回り道した…」

「ノブとマミには、そうなって欲しくないな」



ヒロ「リオ、話していいか?」
「昔の事…」

リオ「マミは知ってるわよね」

ヒロ「ノブにだよ」

リオ「いいわよ、話して」

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