《MUMEI》

お嬢様に担がれて、

試験室から出て来た。





何か‥

逆だよな、

これ‥。





「‥ぅおあッ‥!?」





床に放り出され──

て‥

ない‥。





「‥もう歩けるやろ、自分で」

「ハイッ‥どもっす──」






答えたら、

茨姫はそのまま歩いて廊下を曲がろうとした。






「あのっ──」

「‥何や阿呆」

「申し訳ございません、でした‥手を煩わせてしまい──」

「‥‥‥‥‥‥‥」





ツカツカと戻って来るお嬢様。





「──阿呆」

「ハイ‥? ──ッ‥!?」

「‥‥‥結果、分かったら教えに来ぃ」

「ハイッ、かかか畏まりましたっ‥」

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