《MUMEI》

「なら何だ‥?」

「──ぁ──やっぱ何でもないです」





お嬢様にもうひと目会いたいなぁとか思ったり‥。





「──んじゃっ、俺先戻ってるな♪」

「ぇ、おい──」





何だ‥?





アイツ──。





「桜庭君」

「‥?」

「寮に行けば──玲奈お嬢様いらっしゃると思うよ」

「ぁ‥ぃゃ、今日はもう帰ります──お嬢様もお疲れだと思うし──。先輩はどうするんすか?」

「僕は──もう少しいようかな──。少し先生に相談したい事もあるから」

「そっすか──。じゃあお先──失礼します」

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