《MUMEI》 「おまっ!! 何してんだ!!?」 一希が驚いて俺の行く手を塞いでいる。 「え!? なんで一希が?」 そう言うも虚しく、足は勝手に動いた。 シュート体制のまま、ボールを蹴り上げる。 寸前で止めようかと踏んだが、条件反射に伴って歯止めが聞かずに、いつも通りのシュートを放ってしまった。 空気抵抗をもろともせずに、烈火の如く突き進むボール。 うろたえ、動揺仕切った一希は止められるはずもなく……。 ピピー―――!!! ゴールを許してしまった。 ボールは、勢いよく左端のゴール内に突き刺さった。 「何してんだ!!」 一希が顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。 「え?」 状況が上手く飲み込め無かった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |