《MUMEI》
2.最後の戦い
2.最後の戦い

女神「 丈 !大丈夫?こんなにボロボロになって…でも、もう少し頑張って!後で私がシッカリ手当てしてあげるから。ねっ。」

丈「大丈夫だよ。今、アイツ等を片付けるから。」

女神「臨(りん)は真空を使うから気をつけて。」

丈「分かった。」

女神「私がアイツ等に幻想を見せるから、その間にね。」

安野 丈 はフラフラと立ち上がりながら臨(リン)と轟刑部に向けて水のカッターを無数に飛ばした。

臨(リン)「痛っ…。女神の幻想が安野 丈 の姿を消しているから安野 丈 の攻撃が、どこからなのか分からないわ。」

轟刑部「痛たた…なんだこれは?何処から飛んで来ているんだ。」

安野 丈 の水のカッターは…あまり殺傷能力がなかった。
なんせ体もボロボロで体力も無くなっているので威力が激減していたのだ。
本来なら今の水のカッターの攻撃で臨(リン)と轟刑部はバラバラに切れて死んでいただろう。
闘(トウ)との激闘で倒れ込んでいてもいいほどなのに今、また戦っていらるのが不思議なくらいなのだ。

臨(リン)「(安野 丈 は立っているのがやっとなんだわ。いくら女神の幻想で姿を隠しても安野 丈 は攻撃した所から動けないはず。だから、そこに真空を作れば…安野 丈 を倒せる!)」

臨(リン)は心の中で呟いた。
その時、安野 丈 は、また水のカッターを飛ばして来た。
臨(リン)は水のカッターの攻撃を受けながら安野 丈 が居ると思われる所へ真空の球体を作った!

臨(リン)「やった!これで安野 丈 を倒した。」

丈「俺を倒したって?俺は、ここに居るけどね。」

臨(リン)「えっ!?」

安野 丈 は臨(リン)の直ぐ後ろに居た。

女神「ウフフ。臨(リン)もバカね。さっき私が 丈 を少し再生しておいたのよ。」

臨(リン)「そ、そんな…。」

丈「砂になりな!」

と言って安野 丈 は臨(リン)に触れようとした!
その時、パァーンと銃声がした。
轟刑部が安野 丈 を撃ったのだ。
安野 丈 は前のめりに倒れながら水のカッターを轟刑部に向けて放った。
その水のカッターは今までのとは違い、直径が1メートル程の大きなカッターだった。
その水のカッターは轟刑部の体を通り抜けた。
もちろん威力も今までのものとは違った。
轟刑部の体が左肩から右脇腹にかけて、ゆっくりと半分に滑り落ちていく…

轟刑部「グッ…グッ…グアァァ…」

安野 丈 は背中を撃たれてれていたが、致命傷ではなかった。
臨(リン)は、すかさず安野 丈 を真空の球体へ包もうとした。瞬間、臨(リン)の動きが止まった。
いや、臨(リン)が止まった訳ではなかった。
時間が止まったのだ!
何も可も動かない。
女神が時間を止めたのだ!
女神が時間を止められるのは2分程度だった。
女神は伊井 香 からディスクを奪い!牧刑事の拳銃で臨(リン)に向けて発砲し!安野 丈 を連れだそうとした、その時!女神の髪が少し靡いた。

女神「なんで風が!?」

風は更に強く吹いて来た!
女神は風が吹く方を見た。
風が吹く方向には…伊井 香 が立っていた!

女神「なんで?嘘よ!?時間は、まだ止まっているのよ!動けるのは私だけよ!な、なのに何でアナタが!?」

風は伊井 香 から吹いていた。
伊井 香 の髪は激しく風で乱れ、声にならない叫びを女神に向けて発した!
その風と声の波動は瞬時に女神を襲った!
女神の顔の皮膚がボロボロと落ち醜い顔が顕れた。



つづく

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫