《MUMEI》
秘密の共有
リオ「マミ、してあげてないの?」
「ノブに」

マミ「だって…」
「…やらしい女に、思われちゃうもん」

ヒロ「俺が言うのも、あれだけどさ」

「風俗やってたの、隠すなら、それでもいいけど」
「話したのなら、」

「他の男にはして、彼氏にはしないってのは」
「彼氏的には、嫌じゃないかなぁ」

マミ「…」

リオ「全部話しちゃえば」
「ノブならわかってくれるよ」

「マミのコンプレックスまで」

信之「コンプレックス?」「マミが?」

リオ「誰だってあるわよ」
信之「俺はたくさんあるけど…」

ヒロ「俺だってあるよ」

マミ「…」

リオ「ノブも気づいてるかもしれないけど」
「こういう仕事すると、逝かなくなるのよ」

「普段、仕事で逝ってたら、やってられないでしょ」
「だから」

マミ「それ、解決済…」

リオ「えっ?」

信之「マミ、逝かなかった事、ないんじゃん」
「最後までしなかった時だって…」

ヒロ「マジ!」

マミ「…」

リオ「あら、意外とすごいのね、ノブ君」

マミ「気持ちの問題だよ」
ヒロ「…」

リオ「気持ちかぁ、」
「そうね」
「1番、大切な物よね」



信之「マミ、そろそろ帰ろう」
「電車、なくなるよ」

マミ「うん」


マミ「リオ、ごめんね、」「パーティーには、行けないわ」

リオ「…うん」

マミ「今日だって、ノブに…」
「私とノブは、まだ、始まったばかりだから…」

ヒロ「ケンを呼ばなければ、大丈夫だろ」

困り顔で言ったヒロ

信之「温いよ、ヒロ」
「ケンに、理解させてみな」
「難しい事だけど」

「ごちそうさま」


リオとヒロに見送られた

「またね」

の言葉に、返事はしなかった


マミの手を握りしめて
電車に揺られた

会話は、なかったなぁ

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