《MUMEI》 好きなこと秀皇ベンチ。 「どうなってんだよ!!」 1人興奮していたのはポストだ。 「あのサイドはケガに弱いんじゃね〜のかよ!!」 「デカい声出すな。」 他の選手は対照的に冷静だった。 川上はポストにそう言うとスクイズボトルに手を伸ばした。 「無駄みたいだな。」 泉が口を開く。 「あいつ昔から、 あっ、 あいつってクロのことね? あいつは昔から気にしてた。 筋力がつかないこと。 ケガに弱いことをね。 だからあいつは昔から好きでもない牛乳飲んだりしてあがいてた。 今、 それが実ってんだ。 あいつは大ケガはしない。 最初っから… 真面目にやりたかったなぁ。」 選手たちは複雑な表情をしていた。 麻倉も、 三島も、 そんな勝ち方は望んでいなかった。 だからこそ三島は、 前半の最後に速攻を多様した。 それが三島にとっての最高のプレーだったから。 卑怯な手を使わなくても勝てることを、 証明したかったから。 「黙れ。」 川上が口を開く。 「俺たちに負けは許されない。 黒田を追い出すのは無理…か。 …保険をかけといてよかったな。」 「?」 「効果はさっき確認した。 もう十分だろ。 仕上げにかかろう。」 前へ |次へ |
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