《MUMEI》

  
(で…どうして親父の膝の上に座ってんだよ…)

「はいパパさん、あ〜ん♪」

かなたは親父の膝の上に座って持ってきたケーキを食べさせていると、親父は慣れた手つきでかなたの太股を撫でながら、ニヤニヤしていた。

「チッ…」
「どうした武、それにしても可愛い子じゃないか」
「そいつ…男だぜ…」

そう言うと親父はかなたをマジマジと見つめながら、かなたの平らな胸を撫でた。

「んっ…くすぐったいよォ//」
「男の子か…ますます可愛いじゃないか」
「えへへ///」
「……」

かなたの奴は撫でられながらうっとりした表情で親父を見つめていた。


そういや親父もまだ若いし、俺が言うのも何だけどイケメンなんだよな。

なのに何で再婚とかしたりしねぇんだろ…。

そういや見たことも無いけど、お袋ってどんな人だったんだろう…。



「武…この子とは友達なのか?」

親父はかなたの白くて健康的な足をさっきっからずっと撫でていやがった。

「友達っつーかよ…」

チラッとかなたの方を見ると、俺の発言をまるで犬がフリスビーを待ってるかのような、あの大きな瞳をキラキラと輝かせながら見つめていた。

「…こ…恋人だよ///」

そう聞いて親父は驚くでも無く、かなたの姿を眺めると、ニコニコしながらその頭を撫でていた。

「武の恋人ではもったいないな…どうだ、俺の愛人にならないか?」

そう言われてかなたはポッと頬を赤く染めながら、じーっと親父の顔を見つめていた。

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