《MUMEI》

「──ほい」

「───────」





懐中時計‥?




じゃなくて方位磁針‥?





「あんた、すぐ迷うやろ──」

「ぇ」

「方角分かればちょっとは迷わなくなるんちゃうか」

「──あの、宜しいんですか‥? このような──」

「家にあったもんや。大したもんやない」

「ぁ──ありがとうございます──」





──嬉しい。





「なくすなや‥?」

「なくしません☆」

「‥ほんまに信用して大丈夫なんやろか‥」

「?」

「!! 何でもあらへんっ‥」





独り言のつもりだったのが丸聞こえだったって分かって、

茨姫がどぎまぎした。

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