《MUMEI》

 お風呂から上がって部屋に戻ると。




 アゲハ君が、私達の分まで布団を敷いていてくれていた。




「ありがとうアゲハ君──」

「ついでにしたまでだ。君達も早く寝た方がいいよ──明日に備えて」

「うん」




 明日帰るのか──‥何か寂しいな。 また来れるとは思うけど──もう少しいたい気もする。




「‥ぁ」

「サクヤ‥?」

「ううんっ、何でもない──」




 寝ようかな。 明日は夕方には出発しなくちゃいけないから──。




「おやすみ──」




 ゆっくりと、瞼を閉じる。




そのまま、私はすぐに眠ってしまった。

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