《MUMEI》

──やっぱ嫌いかも‥‥私の事──‥。





当たり前だよね‥。





私なんかより綺麗で可愛い子、沢山いるし‥。





大武君だって──王子なんだから他の女子と付き合えばいいんだ。





私なんか──好きにならなくても。





「ぉ‥‥‥大武君‥」

「‥何だよ、チビ」

「──ご馳走さま、でした」





お辞儀して、私は戻り出した。





走りながら‥何かモヤモヤしたものが膨れ上がってきた。





‥私‥‥‥また来れるのかな。






もう‥来れないのかな。

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