《MUMEI》

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出来上がった、自分の姿を鏡に映して、思わずため息をつく。





………かわいい!!


もう!!
わたしってば、なんでこんなにかわいいのっ!?



わたしはニヤリと唇に笑みをこぼす。



この、『おとぎの国から来たフェアリー』……もとい、『清楚なお嬢さま』コーデなら、あの品行方正な松本先輩も、どストライクのはず!


わたしは椅子から立ち上がると、母親からかっぱらった、ブランドロゴが入ったバッグを手に持ち、意気揚々と自分の部屋から出た。




…………。



最近、わたしの周りのアホたち(主に義仲)に振り回されて、気落ちしていたけれど……。



今日だけは、違うわ!!



このデートで、先輩のハートをがっちり掴んで、




わたしは人生の勝ち組になるのよっ!!




おーっほっほっほっ!!と、家の廊下で高笑いしていると、リビングからお母さんが顔を出し、うるさい、と注意した。





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