《MUMEI》 「ありがとうございました!!」 挨拶を済ませ、 帰り支度を始める選手たち。 テーピングを外すクロに、 「ん?」 三島が近寄る。 「あの… 黒田さん…」 「…」 「あの… 俺…」 「三島鉄也くんだっけ?」 「はっ…はい!!」 「またやろ〜ね!!」 何かを語る必要はなかった。 ただただ罪悪感でいっぱいだった三島。 その三島を救ったのは、 クロの笑顔だった。 「あっ… ありがとうございました!!」 「うん!!」 深々と礼をし、 走り去る三島。 (できればあんな速いヤツとはもうやりたくないけどね…) 「おいクロ。」 「え?」 「靴靴!!」 足下も見るクロ。 「あっ…」 靴には穴が空いていた。 (いつ空いたんだろ? …もう限界だったのかな。 お疲れさん。 つ〜か… やっぱもうあんなヤツとはやりたくないわ。 確実に靴の寿命が縮む…。) 前へ |次へ |
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