《MUMEI》

晩ご飯を食べる2人。


風呂に入り、


少しだけテレビを見ると、


翔太はベッドに寝転んだ。


「寝るの?」


「うん…。
今日は疲れた。」


「そっか。
じゃああたしも寝よ。」


理紗もベッドへ。


明かりを少しだけ付けていた。


もう寝るのだと思っていたが、


「なぁ理紗?」


翔太は話を始めた。


「な〜に?」


「俺さ…
今日の試合やって思ったんだけど、」


「うん。」


「ヤマトさんはマジでプロに行くような気がする。」


「通用しないって言ってなかった?」


「前はな。


俺、


プロの試合とか見たことなかったし。」


「うん。」


「でも、
やっぱ俺ヤマトさん以上の選手がいるとは思えね〜んだわ。」


「そんなに凄いんだ。」


「…うん。凄い。」


「そうなんだ…。」


「で、
俺思うんだけど…」


「うん。」


「たぶん…
クロさんもプロで通用すると思う。」


「クロさんも?」


「それくらい…


今日のあの人は凄かった。


本人に行く気があるかないかはわかんないけど、


いずれ自分の力に気付いたら、


たぶんあの人もプロを目指すと思う。


そんなに遠くない未来に。」


「…そうなんだ。」


「もし…、


ホントにもしだけど、


もしそうなったら…」


「翔ちゃんもプロ目指したいの?」


「…うん。」


「いいじゃん!!
あたし応援するよ!!」


「…そう言ってくれて良かったわ。
反対されるかと思ってたし。」


「あたしはハンドボールのこと知らないけど、


ハンドボールやってる時の翔ちゃんは、


いつもよりもっとカッコいいから。


それ応援したい。」


「…さんきゅ。」


「いえいえ。」


「プロ…か。」


(マジで…
マジで目指してみっかな。)

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫