《MUMEI》 魔法使いとの出会いさて、前話で死んでしまったフェルレインハートだが なんやかんやあって、通りすがりの魔法使い(少女)に宿屋まで運んでもらい 怪しげな呪文で生き返らせてもらいましたとさ。 「どうしてあんな所で死んでたの?」 呆れ顔で魔法使いは問いかけた。 「いや、俺にもよく分からないんだ…」 「はぁ、なにそれ………」 ―――――――――― 「とりあえずお礼は言っておくよ、ありがとう」 フェルレインハートが頭を下げるとその魔法使いは顔を赤らめた。 「べっ、別にあんたのためにしたんじゃないんだからね!」 じゃあ誰のためだよ、というツッコミは置いといて 改めて魔法使いは訊いた。 「あんた、この町に何用で来たの?ここにはめったに余所者なんか来ないのよ」 「それは………」 フェルレインハートは洗いざらいぶちまけることにした。 なぜ見知らぬ少女に話す気になったのか。 フェルレインハートは不思議な気持ちになった。 この少女には、何か魔性的な魅了がある。 その瞳の前では、すべてさらけ出してしまう。 そんな気がしたフェルレインハートであった。 前へ |次へ |
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