《MUMEI》

「ぇ──」




 私が起きるまで‥‥‥待ってくれていたんだ‥。





「ごめん──」

「気にする事は無いよ、僕は元々一日二食の生活なんだ──。それに、朝はそれ程食欲がある訳でも無いしな」

「ふふっ──」

「どうした‥?」

「変わってないね、あの頃と──」

「‥?」

「黄羽様も、一日二食だったでしょ? それに──『気にする事無い』って──そう言ってくれてるのもあの頃のまま」

「そう‥‥‥か?」




 きょとんとしながら、呟いたアゲハ君。





 変わった音が聞こえたのは、その時だった。

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