《MUMEI》

(…凄かったな。)


ユキヒロ宅。


炎天下の中で試合をしていた赤高の選手たちも、


自宅に帰るとすぐに眠りについた。


しかし、


ユキヒロは、


ベッドの中で考えずにはいられなかった。


今日の試合のことを。


そして、


猪狩のことを。


(…秀皇大学、


めちゃくちゃレベル高かったな。


それに勝ったクロさんたちも…。


あのすげぇ〜メンツの中に、


猪狩もいた。


あのメンツの中で普通にやれてた。


…差は埋まったと思ってた。


けど、


あの時も今も、


差は変わってないのかな…。)


少し凹むユキヒロ。


だが、


(…こっからどんだけ埋めれるかな。)


どこか前向きになっているのも、


また事実だった。

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