《MUMEI》
グローバルコミュニケーション
「ところで、彼、誰?」


(そっか。初対面だったな)


「覚える必要無いよ」

「いや、一応先輩だから」


笑顔でエイミーに答える頼に、さすがに俺はツッコミを入れた。


(まぁ、実際あんまりやりとり無いだろうけど)


学年も部活も違うエイミーと拓磨は直接やりとりはないだろうが、拓磨が志貴を諦めない限り、エイミーは拓磨が気になり続けるだろうと思った。


「挨拶してあげれば?」

「え、そ、そうですね!」


英語が苦手な拓磨はエイミーを前にかなり緊張していた。


「ま、マイネームイズタクマ」


拓磨の発音は、ものすごく悪かった。


「…タクマ?」

「イエスタクマ」

「イエスタクマ?」

「?、イ、イエスタクマ、で、いいよな。え、えっと…
ユアネーム?」

「私?」

「イエス、私、…え?」

「私、エイミー。よろしく『イエスタクマ』」


二人は真剣にやりとりをしていた。


が…


「ブッ!!」×5


聞いてる俺達に限界がきた。


「い、イエスタクマ! キリストの親戚かよ!」

「…単語繋げ過ぎ」

「エイミー可愛過ぎ」


祐と志貴のツッコミと


頼ののろけがすぐに入った。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫