《MUMEI》

「…」


目はすっかり覚めていた。


(何だよ…
何だよこのメール…)


色んなことが頭の中を駆け巡って、


何が何だかわからなかった。


僕は今日、


美紀が試合を見てたことすら知らなかった。


「何だよこのメール…」


今自分がどんな感情なのか説明できない。


頭が真っ白だったのは、


眠気で頭が働いてなかったからじゃない。


何だかわからない内に、


目から涙が出た。


「何だよこのメール…」


僕の声は震えてた。


何度もメールを読み返した。









何度も何度も…


何度も…


何度も…









何て返したらいいのかわからなかった。


頭が整理しきれてないんだ。


今の状況を。

















どれくらい考えただろう?


気付いた時には外が明るくなっていた。


散々悩んだ。


それでもまだ頭が落ち着いてなかったのか、


朝4時なんて非常識な時間にメールを返した。









『今日会えない?』








散々悩んだ結果のメールがこれだ。


珍しく自信がなかったんだ。


自分の気持ちを、


上手く文章にする自信が。


今日は日曜。


こんな時間にメールが返ってくるなんて思わなかったから、


また寝ようと頑張った。


興奮してたから、


寝付くのには時間がかかった。


AM8:00。


ほとんど寝れなかったのに不思議と目が覚めた。


すぐに携帯を手に取ると、


未開封のメールが1通。








『From:美紀』
『本文:

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