《MUMEI》

私は猫に死を選択させた。
松子の睡眠薬を医師に強いものに処方させたのも私だ。

私の息子達が私を晶代を恨み、私の寵愛を受けている猫にも矛先がある向けられた事も知っている。

松子を水上姫にそれとなく推薦し、自然と水上祭を刷り込ませた。
水上祭の根源に死の臭いがすると暗示させ、調度良い舞台を演出すれば良い。

村人は神の仕業だと思い、蒙昧な記憶しか出来ない。
口にすることで罰せられるからだ。
全て上手く行くのだ。

私の分身、貞二は私の代わりに出頭して万事解決だ。

何か私の見落とした物は貞二が庇ってくれる。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫