《MUMEI》

違うぜ…一希……。


認められることなんてないんやぜ?


……少なくとも、俺はな。


……一生懸命練習して、期待に答えようとして……。


やけど結果出したらどうやった?


何か残ったか?


良いことあったか?


俺には無かった。


認められることなんて無かった。


結果を残す度に、周囲の目の色が変わった。


賞賛のあの、優しいものではない。


“妬み”


“復習”


“恨み”


それら全てが入り交じった、冷たい目。


結果を出すのが…正直怖かった。

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