《MUMEI》
修二のカオ
「お疲れ様です、ドクター。」

「ニュース‥ですか?はい、見ました…」



「申し訳ございません!全て私のミスでございます!」


「はい…


はい……。

分かっております‥ですがっ、今一度チャンスを!!」




「あ、有難うございますっ!」


「はい、それはもうバッチリと…。」



「ええ、悪魔は必ず現れますよ。」



「はい、私めとしてもドクターのご期待に答えるべく、最善を尽くす次第で…」




―プッ…ツーツーツー…―


クソッ!!

あの野郎…
余計な事をペチャクチャと…

次、会ったらぜってぇ殺してやる!
…ってもう死んでんだった。クククッ…



もうしくじる訳にいかねぇ…
今後は俺が殺されちまう!





携帯を握りしめた手に、グッと力を入れる。




暗くなった空を見上げる修二の瞳が、冷たい光を放っていた。

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