《MUMEI》 大通り。 若者の街と化している大通りは、 どの時間帯にも人がたくさんいる。 大学生が主だが、 高校生や専門学生も多い。 クロがバイトをしている居酒屋も、 この大通りにある。 この日は日曜。 買い物やカラオケ、 とにかく遊んでいる学生たちで賑わっていた。 「…」 「珍しいすね。」 「…」 「村木さんが自分誘うなんて。」 村木と椎名の2人が、 大通りを歩いていた。 「…苦手なんだよ。」 「え?」 「人が多いとこ、 苦手なんだ。」 「…ぷっ、 くはは!! 村木さん可愛いとこあるんすね?」 「あ?」 「…なんでもないです。」 (マジでこの人睨むと怖いな…。 本人に悪気はないんだろうけど。) 「買い物って、 何買いたいんすか?」 「…何でもいいだろ。」 「いやいや!! だって店わかんないから教えてくれって言ってたじゃないすか!! 何買うのか言ってくれなきゃ案内できないっすよ!!」 「…ちっ。」 (え〜!? 何で今舌打ちされたの俺!?) 「…誰にも言うんじゃね〜ぞ?」 「言いませんよ。」 「…ヘアバンドだよ。」 「ヘアバンド?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |