《MUMEI》

わたしは指先で目尻を拭う。

「……先輩、わたしのこと、キライなんだね………」

悲しげな声で、ボソッと呟いた。先輩は本気で慌てる。

「違うよ!キライじゃないって!」

わたしは潤んだ瞳を先輩にむける。

「……キライじゃないなら、どうおもってるの?」

先輩は、うっ……と黙り込む。

「そ、それは………」

そこまで唸って、俯いた。耳まで真っ赤だ。




………フフン!

もう、かわいいわねっ!!

松本先輩ったら、ウブっぽくて、

ますますイジメたくなっちゃう!!



……みんな、気づいているかもしれないけれど、


わたし………



どSなのよ♪




.

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫