《MUMEI》 先輩と適当に会話をしながら、わたしは頭の中でまったく別のことを考えていた。 ………ミステリー小説、ねぇ〜。 活字って興味ないんだよなぁ。 それに、ミステリーって、途中で登場人物とかトリックとか、ワケわかんなくなるんだよねぇ……。 借りても、どうせ読まねーし。 でも返すとき、感想とか言わないとまずいよね……。 まぁ、あとがき読んで、ネットであらすじ検索すればいっか☆ 松本先輩はわたしの顔を見ながら、ニッコリした。 「じゃあ、こんど学校に持って行くよ」 ………げー…。 面倒くさっ! わたしは先輩と同じようにニッコリして、楽しみにしてますぅ〜☆と、かわいい声で言った。 . 前へ |次へ |
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