《MUMEI》

「つ〜か翔太さん?」


「ん?」


「それなんすか?」


「これ?
えっへっへ。
秘密。」


「え〜!?」


「明日見せてやるよ。
それまで待っとけ。」


「それ秘密にする意味あんすか〜?」


「そっちの方が楽しいじゃん!!」


「…その辺翔太さん子どもですよね〜。」


「お前らに言われたくね〜よ!!」


「へへ。
すいませ〜ん。」


「…じゃ、
俺帰るわ。
買い物も終わったし。」


「うっす!!
ありがとうございました!!」


翔太はバイクに乗り手を振った。


「さて…
俺も帰るかな。」


「明日からまた練習かぁ…」


「嫌なのか?」


「まっ…
まさか!!
バッチ来いだよ!!」


「ふ〜ん…」


「気合い入れてこ〜!!」


佑香が声をあげた。


(…お前が言うんかい。)


その場にいた誰もがそう思った。


「あれ?
お〜!!は?」


「…さ。
帰るか。」


「ですね。」


「じゃ〜また〜。」


「え?
ちょっと〜!!」
















今日は日曜。


休日。


ホリデー。


ホーリーデー。


つまり、


聖なる日。


それぞれがそれぞれの休日を満喫した。


しかし、


今日この日がまだ終わっていないのにも関わらず、


彼らの休日は、


あらゆる意味で今この瞬間までだった…。

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