《MUMEI》

時計を確認する僕。


時間より少し早めに着きそう。


待ち合わせのコンビニが見えてきた。


うん。


なんとか間に合った。

















車を停めようとした僕の目に、


驚きの光景が飛び込んで来た。

















(…美紀?)









傘をさして、


1人で待ってる美紀の姿だ。


急いで車を停める僕。


バンッ!!


そして車を飛び出した。


僕は走って美紀の元へ。


「バカ!!
何で店の中で待ってね〜んだよ!?」


「…ごめん。」


謝んなよ…。


「まず車の中入りな!!」


「…いい。」


「良くないだろ!!
早く…」


「小太郎?」


「何?」


「話って…何?」


「あっ…」








いざとなったら、


言葉が出ない。


僕ってこんな意気地なしだったかな…









「あの…」


「…うん。」


「あのな?」


「…うん。」










好きだ…


言葉にするとたった3文字。


でも、


それだけで全部伝わるかな…









「あの時はゴメン!!」









違う…


こんな言葉じゃない。








「もういいよ…。
大丈夫。」



















…ねぇ僕?

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