《MUMEI》
Real.
がちゃ…


「ただいま〜。」


…って、


誰もいないんだよね。


自宅には6時前くらいに着いたかな。


あ〜ヤバい。


服も髪もぐちょぐちょだ…。


「あ〜ああ。」


玄関で服を脱ぐ僕。


せっかくキメた私服も髪も台無しだねこりゃ。


ま、


い〜けど。


裸のまま洗面所へ行き、


濡れた服を洗濯機に突っ込んだ。


バスタオルで濡れた体を拭き、


Tシャツに短パン。


いつもの自宅スタイルになった。


「ふぅ…」


バスタオルで髪を拭きながら、


冷蔵庫へと向かった。


喉がカラカラ。


外はどしゃ降りだけど、


暑いことに変わりはないからね。


「よっ…と。」


冷蔵庫から牛乳を取り出し、


コップについだ。


テーブルの上にあるリモコンを取り、


テレビをつけた。


無意識の行動だったと思う。


テレビではニュースをやってる。


まぁこの時間帯なんて主にニュースしかやってないし、


チャンネルなんてどうでもよかったんだよね。


実際。


『今日午後4時頃…』


「お〜!!」


このキャスターさん前テレビ出た時インタビューしてくれた人だ!!


…相変わらず可愛いな。


おっと。


美紀に聞かれたらまずいな。


もうこういうのやめよ。


『バイクとトラックの衝突事故がありました。』


さっきの事故かな?


牛乳を飲みながらニュースを見る僕。


冷静に考えてみると近所で事故って凄い話だよな〜。


『この事故で亡くなったのは…』


確かに警察いっぱい来てたし、


救急車ともすれ違ったな〜。






















『古田翔太さんじゅうはっ』


















ガシャーンッ!!!!



















さっきと似た感覚に襲われる。


耳がただの飾りのように音を通さない。


テレビがついているのにも関わらず、


聞こえてくるのは雨音だけ…。

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