《MUMEI》 … 『中々進まない。』 『日曜だから混んでるのかな…。』 『パトカーが見える。』 『警察?』 『…事故かよ!!』 『こんな時に限って!!』 『あ〜もう!!』 … 何言ってんのこの人? はは。 バカだな。 キャスターが間違えるなんて。 バチンッ!! テレビを消した。 ビックリしてコップ割っちゃったよ。 片付けなきゃ。 嘘だ嘘だと思いながら、 割れたコップを片付けた。 それなのに、 『どうか時が戻るならば、 純粋そのものだったキミにまた出会いたい。 どうか時が動かぬなら、 素晴らしかったキミに恋してた僕のままで。』 一向に鳴り止まない携帯の音が、 リアルから目を背くことを許してはくれなかった…。 前へ |次へ |
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