貴方の中の小悪魔
を知る神秘の占い

《MUMEI》
入水火傷【四】
(…戻ろ)



プールから上がった瞬間、目眩がして足下がよたついた。


『大丈夫?朝子』


『あ、うん、平気』


『うわ、背中すごい日焼け!』


(そういえば)


先程から背中がヒリヒリする。水に浸して太陽にさらした部分から、ジワリジワリと焼けていたのだ。


(さっき土左衞門してたからなぁ)


『あーあー、こりゃもう火傷だね。』


(火傷、か)


中途半端だな、と朝子は思った。



(でも)



『お似合いだよね』


『え、何が?』


『ううん、なんでもない』




それはよく晴れた夏の日。背中に火傷だけを残して去った、青。



fin.

前へ

作品目次へ
無銘の作品を探す
無銘文庫TOPへ