《MUMEI》 手紙〜麗羅視点〜 焼いている間に、本屋さんで買ったもう1つの物を袋から取り出す。 鞄から筆箱を取り出しシャーペンを手に持つ。 "栄実へ――" 本屋さんで買ったレターセットの便せんに、そう書き始める。 オーブンからフォンダンショコラが焼けたことを知らせる音が聞こえ、一旦シャーペンを置く。 鍋つかみを身に付け、オーブンからフォンダンショコラが置かれた鉄板を取り出す。 オーブンを開けた瞬間、チョコレートのいい匂いが鼻をくすぐる。 あっそういえば晩御飯食べてなかったな・・・。 いい匂いを嗅ぎ、お腹が空いていたいたことに気づかされる。 って材料何も買ってきてない! ふと時計に視線をやるともう10時を過ぎている。 まぁもう遅いし、昨日の残り物で済ませよう。 軽く晩御飯を済ませ、チョコレートの匂いが広がる部屋で栄実への手紙の続きを書く。 栄実の手紙を書き終わる頃には、フォンダンショコラは冷めていた。 フォンダンショコラを1つずつラッピングし、海、真星・・・・・歩に1つずつ、残りの5つは栄実に渡すことにした。 紙袋に先ほど書いた手紙とラッピングしたフォンダンショコラを入れる。 みんな喜んでくれるといいな・・・。 そんなことを考えながらお風呂や歯磨きをすませ、布団に入り目を閉じる。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |