《MUMEI》

ボケーと、惚けて突っ立っている奴もいれば、辺りを仕切りに見回して右往左往している奴もいる。


「貴様等ぁ!!

ホンマにやる気あんのか!?」


サッカーで最も重要な、チームプレーさえままならない。


必死で智哉を追いかけた。


智哉は一人せせら笑うと、振り向き様にこちらを盗み見た。


勝ち誇ったかのような、なんとも憎らしい目をしてやがる。


彼はボールを難なく蹴り上げて、シュートを放った。


頼む、一希!!


止めてくれ!!


バシ!!


一希の手がボールを弾いた。


よし!!


………!!


だが、弾かれたボールは後方に転がって行き……。


ピピーーー!!


ゴールを許してしまった。


一部始終を見終えた俺は、愕然とした。


“何故誰も動かない!?”

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫