《MUMEI》
エルフェの問い掛け
「話変わるけどさ、‥アタシ、ネコに戻んない方が良かったか?」

「わたしは──ありのままの姿でいてくれた方が嬉しい。何故、そんな事を?」

「いやさ、ヒトとしてじゃなきゃ、受け入れてくれねんじゃねーか、て、ずっと不安だったからさ‥」

俯いて、

すまん、とルカが言うと、

「そんなに気にするこたねーよ、ルカ」

エルフェは遠い昔を思い出すように答えた。

ルカは、黒猫であるエルフェに育てられた事を酷く悔やんでいた時があったのだ。

「──ん?どした?」

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