《MUMEI》 . そこに、いたのは−−−−−。 「ずいぶん盛り上がってるけどさー、さすがにマズイでしょー。犯罪だよね?」 しゃがみ込んで頬杖をつき、ニヤニヤわらいながら、わたしと少年の顔を見つめる…………… 義仲が、いた−−−−。 ………どうして? 夢、だとおもった。信じられなかった。 わたしはぼんやりと義仲の顔を見つめた。 少年は義仲の顔を見て、一瞬、怯んだようだった。 義仲は、そこを、見逃さなかった。 −−−ヒュンッ!! ………………パァンッ!! 目にも止まらぬ速さで、義仲の拳がわたしの上に乗っていた少年の顔面にヒットした。少年は、ケモノのような短い悲鳴をあげながら、地面に倒れ込む。 . 前へ |次へ |
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